『通知カード』が届いたら何をしたらいいの?
マイナンバー制度の開始まで残すところ4か月となりました。そこで9月号では来月以降に送付される「通知カード」が届いてからの手続きをご紹介させていただきます。
1 0 月以降に送付されてくるものって何?
マイナンバーを記した通知カードは、平成27年10月5日時点で、国籍に関係なく日本国内に住民票がある人全員に対し、原則として、住民登録されている住所に世帯ごとに簡易書留で送付されます(転送はされません)。
- もし現住所と住民登録の場所が異なっていたら?
- この場合には受け取れない可能性があるため、通知カードを受け取るために各市区町村の窓口に本人が出向く必要があります。
簡易書留で送付されてくる中身
- 通知カード
- 個人番号カードの申請書と返信用封筒
- マイナンバーについての説明書類
通知カードとは、本人の氏名、住所、生年月日、性別、個人番号が記載されたカードです。個人番号カードとは、通知カードと引き換えに発行されるカードで、本人の氏名等が記載され、本人の写真が表示されます。
個人番号カードの申請と受取の方法は次のようになっています。
なお、申請するかどうかは任意で決めるものであり、強制されるものではありません。
申請方法
- 「個人番号カード」の申請書に署名または記名押印+ 顔写真を貼付【返信封筒に入れて郵送】
- スマートフォンで顔写真を申請【オンラインで申請】
受取方法
平成28年1月以降、本人が各市区町村の窓口で個人番号カードを受け取る際に以下の必要書類を持参して受け取ります。
- 通知カード
- 申請後に届く交付通知書(はがき)
- 運転免許証などの本人確認書類
ただし、病気や障害などによりご本人が出向くことが難しい場合は、ご本人が指定する方が代わりに交付を受けることができます。
事業者の方が年内に個人番号を収集するために
平成27年中でも、平成28年1月から始まる法定調書の提出など個人番号関係事務のため、あらかじめ個人番号を収集することができます。ただし、個人番号の事前収集をする場合には、次の事をしなくてはなりません。
- 番号法に基づく取り扱い規程の策定等を含む安全管理措置
具体的には
- 個人番号を取り扱う事務の範囲を明確にする
- 特定個人情報等の範囲を明確にする
- 事務取扱担当者を明確にする
- 基本方針を策定する
- 取扱規程等を策定する
といったことです。
- 従業員等への利用目的の明示
個人番号事務関係以外の目的で個人番号の提供を求めてはなりませんし、個人番号を取得する際は利用
目的を特定して明示する必要があります。また、番号法で限定的に明記された場合を除き、特定個人情報を提供も収集もしてはいけません。 - 事実上の本人確認措置(番号確認および身元確認)
個人番号の提供を受ける場合、本人確認として、
- 番号確認(正しい個人番号であることの確認)
- 身元(実在)確認(提供を行う者が番号の正しい持ち主であることの確認)
の2つの確認を行う必要があります。
個人番号カードを持っている場合には、番号確認と身元確認がこのカードのみで可能です。
通知カードの場合には、番号確認はできますが、写真が無いため身元確認はできません。そのため、運転免許証やパスポートなどで身元確認をすることになります。
※制度上は個人番号を記載した給与所得者の源泉徴収票の初回提出期限が平成29年1月31日までとなっておりますので、その時までに個人番号を収集すればよいことになっていますが、通知カードの紛失等の可能性があるため、できれば平成27年中に個人番号を収集するのが望ましいと思われます。実際に実務上の対応としましては、年末調整に必要な平成28年分の扶養控除等申告書等の提出を受ける平成27年11月から12月の間に収集するケースが多いと見込まれます。