固定資産税の負担増

固定資産税の負担増

先月9月に固定資産税の支払いをされた方も多いと思います。昨年度の固定資産税に比べ税額に変化はなかったでしょうか? 「昨年度の税額より上がっている」と思われる方は、お手元に平成25年度と平成26年度の固定資産税の課税通知書・課税明細書をご準備のうえご確認ください。

平成26年度の固定資産税が上がった理由

固定資産税は、3年に一度評価額が見直されます。直近では平成24年度に評価替えがあったため、平成25年度と平成26年度の評価額は据え置かれます。そのため、基本的には平成26年度の固定資産税は昨年度の金額と同額になるはずです。

しかし、実際に昨年度と比較すると住宅用地(戸建て、アパート、マンション等の敷地)の多くは、固定資産税の金額が上がっているのではないかと思われます。

これは、平成24年度の地方税改正、『住宅用地の負担調整措置の廃止』による影響のためです。

負担調整措置の廃止

土地に係る固定資産税の基本的な計算方法イメージ(住宅用地の場合)

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平成初期のバブル期において、土地の価格が急激に高騰しました。このような状況に合わせ固定資産税の評価額も高騰すれば、税額も合わせて急激に上がることになります。これでは、納税者への税負担も非常に大きくなってしまいます。

そこで、負担調整措置という、土地の価格が高騰しても課税標準額(税額)は急激には上がらず、時間をかけて緩やかに上昇してゆくという制度が適用されました。つまり、負担水準とは、市町村からもらっている評価額の「値引率」を意味しています。

【負担水準(%)=前年度課税標準/本来の課税標準額×100】

例えば、固定資産の納税通知書の負担水準の欄に「85%」と記載があれば、評価額の「15%」を値引いてもらっていることになります。

平成24年度の改正では、この負担水準が「80%以上100%未満」の方を対象に、「値引率」を廃止しました。ただし、突然廃止すると、急激な税負担が発生するため、徐々に「値引率」を下げてゆき平成26年度に廃止することとなったのです。

今後は、特に地主の方々には地代の改定に影響することも考えられますので、ご確認ください。

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平成25年度までは経過措置として一定水準(90%)を超えた住宅用地に対する課税標準額は据置かれていましたが、平成26年度からこの経過措置が廃止されました。結果として、住宅用地にかかる税額が5%程度上昇することがあります。